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執筆者の写真栗山 裕二

セレブ豚について知る

更新日:2024年8月16日

セレブ豚は、満洲豚をベースにデュロックや中ヨークシャなどを交配して生まれるF1種として生まれた特別な豚肉です。その希少性と品質の高さから、他では味わえない特別な一品として扱われています。


グロワグロワにて8月に入荷したこのセレブ豚の事を桑原さんの農場の事を通して詳細について、その名前の由来や特徴、調理法などを詳しく説明したいと思います。

私が豚のことでいつもお世話になっている桑原さんの富士農場サービスやtopicsという会社の情報を元に作成しました。



富士農場の見学させて頂いた写真
富士農場見学にて


目次




セレブ豚の名前の由来


「セレブ豚」という名前は、その希少性と高品質から名付けられました。

というのは表向きの理由。笑

 

もちろん希少性と高品質なのは間違いない事ですが、桑原さんの『豚をもっと広めたい』という想いと彼のダジャレ好きというお茶目一面から

 

セレブ豚 → せれぶ〜

 

という名前になったそうです。

日本の豚の種のほとんどを扱う豚博士という名前を聞くと気難しい方のようなイメージがありますが、実はとても気さくで楽しい方です。


この豚は、富士農場サービスによって育てられ、その特別な価値から「セレブ」という名前がつけられました。セレブ豚は、他の一般的な豚肉と比べて非常に高品質であり、その美味しさと希少性が「セレブリティ」のように特別扱いされることから、この名前が採用されています。



満洲豚とは


満洲豚は、中国の満洲地方に由来する豚で、その濃厚な風味と甘い脂肪が特徴です。

中国では猪と同等の扱いで野生味があり肉質も一般豚とは真逆の味わいを持っています。


国内では非常に希少な品種であり、特別な飼育管理が必要です。筋肉質で弾力のある肉質を持ち、

脂肪は口の中でとろけるような甘さが際立ちます。 

 

中国政府と日本政府の友好の証として寄贈されたという経緯もあり、現在では富士農場サービスのみで肥育される豚です。この満州豚の原種も過去にグロワグロワでは入荷したことがありますが、かなりの良い豚肉です。

 

満州豚のことも桑原さんと共にDANCHUで取り上げられていたので是非こちらもご覧ください!



デュロック


デュロックは、アメリカで広く飼育されている豚で、そのジューシーで濃厚な肉質が特徴です。

デュロックはいわゆる【さし】が入りやすくなる豚で一般豚(LWD)にデュロックが交配されているのもその理由が大きいと思います。


デュロックの特徴としてもう一つあるのが独特の香り。

これをよしとする人もいますが、臭みとして捉える人もいるようです。

日本で、デュロックの原種を育てている農場はかなり少ないです。

自分が知っている農場も2つくらい。 


デュロック原種を扱う農場 

リンク:方波見牧場


グロワグロワではまだデュロックの原種のみを使ったことはないのでかなり興味を持っています。

近いうちに使ってみようかとも思っています。


セレブ豚は、このデュロックの良さを受け継いでおり、赤身が多く、調理しやすいことから多くの料理に適しています。デュロックの特徴的な深い風味と耐病性の高さが、セレブ豚の品質向上に寄与しています。


肉質と脂


セレブ豚の肉質は、満洲豚の豊かな野生風味とデュロックのジューシーさを兼ね備えています。

しっとりとしていて、弾力がありながらも柔らかく、脂身は甘みが強く、口の中でとろけるような食感です。

  

特に特筆なのが脂の色。

いい豚の特徴と言っても良いかも知れませんが、新雪のように真っ白&透明感があるんです。

そして触るだけで溶けていくほどの融点。


人間の体温が36度前後。

つまり触ると溶けると言うことは融点はそれよりも低い。口の中に入れると


脂が溶ける

 

というのはまさにこれが理由。

冷製の料理でも温製の料理でも楽しめるという証です。

ハムや冷製のコールドポークなんかは最高のポテンシャルを出してきます。

このバランスの取れた肉質と脂がセレブ豚の最大の魅力かも知れません。



シャルキュトリー
冷製の定番シャルキュトリー
ローストポーク
肩ロースのローストポーク

一般に出回らない理由


セレブ豚は非常に希少な【満州豚】を交配させて作ります。満洲豚自体が国内でほとんど飼育されていないことにあります。さらに、このF1種の生産には特別な知識と技術が必要であり、また飼育コストも高いため、市場に出回ることは稀です。


そのため、セレブ豚は限られたレストランや専門店でのみ提供されることが多いです。

グロワグロワもその一つ。

特に『満州豚』の原種を使ったりするのは東京でも『ブーシェリー グートン』さんかグロワグロワだけです。

もちろん、希少で頭数が少ないのも理由ですが、肥育期間に1年以上かけて育てるので、肥育コストも高くなります。

 

肥育コストが高くなると言うことは仕入れ値も高くなるそんな理由です。

一般に自ずと三元豚が出回るのは必然なのかも知れませんね。

 

セレブ豚はF1種ですが原種もかなりやばいですですよ〜

この原種を仕入れられるのは先にも述べたのですが、グートンさんとグロワグロワグロワくらいです。

尖ってますからね〜 笑  

 

しかしながらこの原種というのがなかなか厄介なんです。

そんなことも含めブログにアップしているのでよろしければ下記をご覧くださいね。


フードロス:ブログより リンク:満州豚原種



調理法として向いているのは?


セレブ豚は、その独特な風味と質感を活かすために、シンプルな調理法が推奨されます。

特に、グリルやロースト、ステーキなどの調理法が適していると思います。


これらの調理法では、肉の旨味を最大限に引き出し、脂の甘みを存分に楽しむことができます。

また、軽く塩胡椒で味付けするだけで、セレブ豚の豊かな風味を感じることができます。

 

脂の融点が低いので冷製の料理、シャルキュトリやコールドポークとしても存分にお楽しみ頂けます。

豚肉を前面に出したグロワグロワのコース料理はセレブ豚のような素晴らしい豚があってこそ初めて成立する

コースです。本当ですよ。。笑

 

そんなコース料理ではセレブ豚をいろんな調理法で提供しています。


冷製、温製、揚げる、焼く、蒸す

 

などなど、コースによって多少変わってきますが、セレブ豚を存分に楽しんで頂きたいです! 

 


セレブ豚や満州豚については少しは理解が深まったでしょうか?

説明が苦手なんですが少しでもお役に立てれば嬉しいです。

その特別な風味と希少性を、ぜひ一度お試しください。

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